マルチブラケット１ マルチブラケットとは
大人の歯列矯正で最もポピュラーなのが、このマルチブラケット装置です。
この装置は、ほとんどの歯にブラケットという器具をつけ、そこにワイヤーを通し、ゴムなどでブラケットに固定していくことから名づけられています。
歯をワイヤーで連結して、３次元的に歯の移動を行う装置です。
ほとんどの永久歯が生えそろう小学校６年生以降ですべての永久歯を対象としています。
矯正歯科治療を言えば、ほとんどの人が思い浮かべる、あの装置です。
以前は、すべての歯にバンドという金属を巻いていたために、「マルチ・バンディッド・テクニック」と呼ばれ、見た目もグロテスクなものでした。
それに比べて、マルチブラケットは装置がシンプルで、口の中がすっきりとして見え、歯磨きもしやすくなっていますよ。
ブラケットをつなぐワイヤーは、ステンレスやニッケルチタンなどの素材があり、糸のように細くて柔らかいものから固いものまで、いくつかの種類があり、力を調整しながら弱いものからだんだんと強いものに替えて治療を続けます。
マルチブラケット２ 透明なブラケット
金属のマルチブラケットの場合、装置がシンプルになったとはいえ、
口をあければ矯正治療をしていることがすぐにわかります。
そこで、矯正装置を目立たせたくない人のためにあるのが、
セラミックやプラスチックなどで作られた透明なブラケットです。
これなら、口をあけたり笑ったときにもブラケットが目立たずにすみます。
ただし、金属のブラケットに比べて割れやすいのと、装置が高価なため、金属のブラケットを使うよりも５〜１０万円程度、プラスの費用がかかってしまう歯科医院もあります。
歯科医院によっては
料金の加算など無く、前歯は透明なブラケットを使用する医院もあります。
また、セラミックは固いため、
かみ合わせの関係で歯の先端がこのブラケットにぶつかると、
その歯が削れてしまう可能性などもありますので
詳しくは矯正歯科の歯科医師に聞いてみると良いでしょう。
マルチブラケット３ ゴム
ブラケットにワイヤーを留めるゴムは、金属のブラケットにはグレーを、透明なブラケットにはクリアなゴムを使うのが一般的です。
実は、この矯正のゴムにはピンクやグリーン、ブルーやイエローなど、たくさんの色がそろっています。
ゴムは、ワイヤーを交換するときにつけ替えるものなので、その時に色を変えてみることもできます。
透明なブラケットにピンクのゴムをつけてみたり、
金属にピンクやブルーのゴムをつけると、意外と色が映えてきれいに見えたりもします。
せっかくですから、
矯正歯科治療の期間を楽しく乗り切るために色々とチャレンジしてみても良いかもしれません。
対応してくれる歯科医院と対応してくれない歯科医院がありますから
興味のある人は、ぜひ矯正医に聞いてみてください。